第248回 災いは突然に…

先週はのべ四日間で、年長さんから高校3年生まで、約380人の子供たちの演奏を聴きまくりました。もう9年目になる、ジュニアピアノコンクールの審査のお仕事です。このコンクールは演奏を聴いて点数をだすだけでなく、一人ひとりに講評を書くのも人気を呼んでいるそうで、参加者が順調すぎるほど年々増え続け、その数たるや少子化なんて信じられなくなるほどです。

いつもは持たない鉛筆を一日中しっかりと握りしめ、その上頭をフル回転させてコメントを書き続け…。三日目あたりから、文字の書き過ぎと思しき手の痛みが発症し、大変は大変だったのですが、子供たちの演奏を聴く喜びで苦労はきれいに報われてしまいます。子供の演奏はいいものです。まっすぐで、一生懸命で。子供の心を持って生き続けられたらなぁ、と、憧れのまなざしをステージの上の小さなピアニストたちにうっとりと投げかけていた私であります。

さて、そんなハード&ハッピーな数日を経て久しぶりに自宅に帰り、パソコンを起動させると…。デスクトップに見慣れないアイコンが在るではありませんか。赤い金魚のインベーダーみたいなものの下に“GAME”という文字が入っています。むむ?怪しい…。クリックしないでそのまま削除したものの、ウィルスチェックしてみるとなんと、16個ものコンピューターウィルスにやられていることが判明したのです。なんてこった!癌ならお医者様に“手遅れです。何でこんなになるまで、ほっといたんですか!?”っていうレベルのダメージです(?)。

ウィルス対策ソフトに働いてもらおうにも、「ウィルスを検出しましたが、何も対処していません(出来ません)」の一点張り。なすすべもなく、未だに変なお天気マークのアイコンは下のツールバーに入ったままだし、上のツールバーには変な文字がタイトルクレジットのように右から左へと流れ続けています。ウィルス対策ソフト製作者に言わせれば、「こうなってしまっては(いったんウィルスに侵されてしまっては)もうどうにもなりません」ってなところなのでしょうけど、なんだか腑に落ちない…。

ウィルスの正体を調べてみたら、それほどの悪さをするものでもなさそうなので(本当かな?)、いつの日か荷物まとめていなってくれる日を夢つつ、しばらく同居することにしました(大丈夫なのか?)。これで、出て行くときに「お世話になりました」の一言でも書き起きしていってくれたらいいんだけど…。そうしたら案外、「あの子も、そんなに悪い子ってわけでもなかったしね」なぁんて、いい思い出になっちゃうかもしれないし(このお気楽な性格には、我ながらあきれちゃう)。

それはさておき、問題は今日です。お昼時、普通にパスタを茹でていただけなのに、お鍋を持ったとたんに右手に激痛が走ったのであります。「え?」と思った次の瞬間、「イタい!もとい、アツい!」…やってしまいました。火傷です。いつものように取っ手を持っただけでお鍋をじかに触った覚えもないのに、なにが起こったのか未だにわからず…。わかったのは「火傷って、すっごくイタいのね」ということ。“事件”の後三時間ほどは、手どころか首のあたりまでがジンジンと痛み、キズがほんの数センチほどだなんて信じられないようなダメージでした。とほほ。

もうすぐ故郷の仙台は七夕祭り。お星さまにお願いしてみようかな。「火傷の痛みもウィルスも、どこかに飛んで行っちゃいますように…」

2005年08月04日

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